コーヒー断ちをすることにはメリットが多いということがだんだんと知られるようになってきました。
睡眠不足で悩んでいた人がコーヒーをやめたら間もなく不眠が解消されるなど劇的な変化を起こしている人もいます。
コーヒー断ちによる効果については色々な説がありますが、白髪抑制になるということも噂されるようになってきました。
コーヒー断ちは白髪を予防したり、白髪交じりになってしまった髪を黒に戻したりすることにつながるのでしょうか。
飲み過ぎていると白髪になるリスクが高まることが示唆されているので、その理由を詳しく理解しておきましょう。
コーヒー断ちが白髪抑制の効果がある?
コーヒー断ちが白髪抑制になる理由としてカフェインが影響しているのではないかと考える人もいるでしょう。
確かにカフェインは覚醒作用を持っていることから不眠の原因になりやすく、コーヒーをやめてよかったという人の多くはカフェイン中毒になっていたということもよく指摘されています。
しかし、カフェインの摂取と白髪抑制の因果関係は厳密には証明されていません。
カフェインを多く含む飲み物なら白髪になりやすくなるのかというとそうではないからです。
紅茶や緑茶、コーラなどにもカフェインはたくさん含まれていて、エネルギードリンクにはコーヒー以上に大量のカフェインが入っています。
風邪薬にも眠気防止のためにカフェインが配合されているのが一般的です。
このようなものが白髪の原因になるということはあまり聞いたことがないでしょう。
メカニズム的には血管の収縮作用が影響していることは指摘されています。
カフェインは少量では血管を拡張させるのに対し、大量になると血管を収縮させて血液の流れを悪くしてしまいます。
それによって頭皮の毛細血管に栄養や酸素が行き渡らなくなってしまって白髪になりやすいという可能性はあります。
この他にもコーヒーには飽和脂肪酸が含まれているのが白髪になる原因だと言われていることもあります。
飽和脂肪酸は過剰に摂取すると肥満の原因になるのは確かで、血管の状態を悪くさせる原因にもなります。
しかし、コーヒーから摂取できる飽和脂肪酸の量は食事から摂取する量に比べるとたかが知れています。
そのため、コーヒーを飲んだかどうかによって血管の状態が悪くなる、肥満になるといったことはあまり想定できないのです。
特に肥満については逆にコーヒーをやめたことによって太ったという報告もあるので注意しましょう。
カフェインは中枢神経の交感神経を刺激することでエネルギーを消費するように働きかける性質があります。
そのお陰で痩せていたのにコーヒーをやめたから太ったということになりかねないので注意しましょう。
コーヒー断ちが白髪抑制になると言われているのは過酸化水素が含まれているのも理由です。
過酸化水素は酸化作用を持っている成分で、体の中では免疫活動のときも使われています。
ただ、過酸化水素は攻撃する外敵が近くにいなければ体の組織を酸化して老化を促進してしまう性質があります。
そのため、コーヒーを飲む習慣があっていつも過酸化水素がたくさん体内にあると、髪の細胞にも働きかけて白髪にしてしまうと考えられています。
この影響は肌にもあって、コーヒー断ちをすると肌荒れが改善されたという人もいます。
また、コーヒー断ちによって筋肉痛になりにくくなったという人も多く、酸化ストレスによって肌や筋肉の新陳代謝が抑制されたのが原因ではないか?と考えられています。
もう一つの原因物質としてしばしば指摘されているのがクロロゲン酸です。
クロロゲン酸はポリフェノールの一種で抗酸化作用もあることから白髪抑制にはむしろ貢献するのではないかとも考えられる物質です。
しかし、クロロゲン酸にはマイナス面もあって鉄や銅、カルシウムなどのミネラルを吸着して吸収しにくくしてしまう性質があります。
特に鉄や銅が不足すると血液の質が悪くなって酸素が頭皮に行き届かなくなるリスクがあります。
このような変化がもたらされてしまう可能性があるのがコーヒーの成分からわかる特徴で、理論的に言えばコーヒーは白髪を促す可能性があります。
不安に思うならコーヒー断ちをしてみるのは真っ当な考え方です。
ただ、カフェインを断つことで集中力が欠けるようになる、太りやすくなるなどの弊害が発生するリスクがあることも念頭に置いておく必要があります。
まとめ
コーヒー断ちをすれば白髪抑制になるという噂がありますが、医学的には根拠を持って示されている事実ではありません。
ただ、コーヒーに含まれているカフェインや過酸化水素、クロロゲン酸が持つマイナス面を見てみると白髪を促進してしまうリスクがあることが示唆されます。
コーヒーには肥満防止などの良い効果があることも知られているので、コーヒーを断つべきかどうかはよく考えて決めるようにしましょう。
実際にコーヒー断ちに白髪抑制の効果があるかは個人差の影響を受ける可能性もあるため、最終的には自分で判断して試してみるのが大切です。