近年のITテクノロジーの発達は、私たちの地球から「未知」と呼ばれる部分を消していっています。
それは喜ばしいことでもあり、時に未開拓を愛する人々からすると少し悲しいことではないでしょうか。
ですが、地球にはまだ大きな未開拓の場所があることをご存知ですか?
それは深海にあるマリアナ海溝という場所です。
マリアナ海溝が怖いと言われる理由は、①光が届かないこと②未知の生物が数多くいると言われていること が挙げられます。
未知の世界故に怖いと言われる事には納得できます。
しかし、一方で未開拓故に、人類にとって意義のある発見も見つかるかもしれません。
今回はそんなマリアナ海溝について解説していきます。
Contents
マリアナ海溝は怖い?
マリアナ海溝には恐怖を感じずにはいられません。
それにはいくつかの理由が挙げることができます。
光が届かないこと
まず第一に、光が届かないことです。
おおよそ私たちが生活している日常と呼ばれる世界には、光で溢れています。
それは普段は便利な存在であり、時に人の存在を知らせてくれる希望でもあります。
普段の光さえ届かない世界、考えただけでも恐ろしく思えてしまいます。
未知の生物が数多くいると言われていること
第二の理由に、未知の生物が数多くいると言われていることです。
詳しくは後述しますが、アカデミー賞監督であるジェームズキャメロン氏が過去にマリアナ海溝に潜ったことのある著名人です。
彼はそこにこの世界の未知を探しにいくことと、インスピレーションを感じたいという理由から潜りました。
とても厳重な装備をして。
この事が恐怖を感じる第三の理由になります。
水圧の強さから、常に死が隣にある事です。
人の体は深海の水圧に耐えられる様に設計されていません。
そのため、もし何らかの機械トラブルがあれば、水圧で私たちは一瞬のうちに死んでしまいます。
これは言い換えれば、マリアナ海溝の光さえ届かない場所には、本当に死神がいるかの様な気がしませんか。
全てが未知であり、光さえ存在しない。
そして、すぐ隣に死神が漂う。
同じ地球の中でこの様な同一条件を満たすのは、他にありません。
マリアナ海溝の水圧や底について!海溝の底に辿り着ける?
マリアナ海溝の水圧やその深さについて考えてみましょう。
まずマリアナ海溝の深さについてですが、過去何度もその深さの計測を試みる実験が行われてきました。
1875年に計測された時の測深記録は、約8,184mを記録。
その後、1899年の調査では9,636mを記録。1925年に日本の技術による測量では、水深9,814mを記録。
この様に徐々にその全貌が明らかになる様に、水深がより深く計測されていった歴史があります。
そして今現在、その深さは10911メートルだと計測されています。
世界最高のエレベストですら収まり、そして2020年現在でさえも、その全貌は謎とされている秘境中の秘境です。
次にその水圧についてです。
今現在、マリアナ海溝の水圧は108.6MPaと言われております。
この見慣れない単位は、パスカルと呼ばれるもので、1パスカルは、1平方メートル (m2) の面積につき1ニュートンの力が作用する圧力と定義されています。
これをこのマリアナ海溝に当てはめた場合、1cm²に1,086kgの重さがかかることになります。
イメージする事がなかなか困難ではないでしょうか。
例えると、ジャンボジェット一つ350kgのため、それが1cm²に約3台も乗ることに等しいと考えられます。
ではその未知の空間には、私たちはたどり着く事ができるのでしょうか。
それには、特別に作られた潜水艇を使うことで、たどり着く事ができます。
マリアナ海溝のヒトガタとは!?
マリアナ海溝には不思議な話、いわゆる都市伝説があります。
マリアナ海溝付近では、過去にいくつもの海難事故がありました。
そこを航海していた船に何か大きなものが衝突したというのです。
この海難事故自体の多くはもちろん公式の記録です。
しかし、その原因には諸説あるのが実情です。
その中でも特に奇妙な説が一つあります。
「ヒトガタ」と呼ばれるその原因は、人間に似た大きな生物による物だというものです。
海難事故に巻き込まれた目撃者たちの証言は様々ですが、その中での共通項が、「大きな人型の存在を見た。」という点です。
具体的なその大きさは20メートルから30メートルと言われており、白い色をしている巨大生物。
そして手足にはヒレの様なものを見たという証言もあれば、決してクジラではない生き物だという証言まであります。
果たして、その様な誰も観測したことのない生物がマリアナ海溝付近には生息しているということなのでしょうか。
言い換えれば、マリアナ海溝には謎の巨大生物が他にも存在しているのではないかという仮説が浮かび上がります。
マリアナ海溝の謎の巨大生物とは!?
マリアナ海溝では過去にいくつもの新種と呼ばれる生物が発見されてきた歴史があります。
深海における新種発見の実績は、その深さに比例して見つかっていくものなのです。
そう考えると、先にも述べました一つ面白い仮説を立てる事ができます。
「マリアナ海溝には未知の巨大生物が存在しているのではないか?」この事に疑問を持った一人の著名人が探索に向かいました。
あのアカデミー賞映画「タイタニック」や「ターミネーター」の監督であるジェームズキャメロン氏です。
彼は未知の生物の観測と、次の映画へのインスピレーションの刺激という理由で、暗黒の深海に単身潜りました。
もしそこで未知の巨大生物を発見すれば、世界的にも大ニュースとなります。
彼は人類初の単独探査の中で、恐怖と希望を同時に胸に持っていたと述べています。
その結果、どうなったのでしょうか。
残念ながら、気になる巨大生物は見つけることはできませんでした。
しかし、とても興味深いコメントを残しています。
探査を経て、氏のインタビューが下記の通りです。
「海底はまるで荒れ果てた地だと感じだ。私たちがよく知る普段の世界とは完全に隔絶されており、私は自分が全人類から切り離されたかのようにさえ感じた。
マリアナ海底に行ったのは現実に起きた出来事でしたが、まるで異なる他の惑星に行って戻ってきたかのような気さえする。」
まだその大部分が未知で構成されているため、本当に巨大生物が存在している可能性も否めません。
まとめ
昔に生きた人々は、この世界の不思議なことは夕暮れ時と夜になる間のわずかな時間に起きると考えていたそうです。
英語ではそれをトワイライトと呼び、その不思議な世界を「トワイライトゾーン」と呼ぶ人たちもいます。
私たちの住むこの世界は、毎日の様に未知や不思議、その「トワイライトゾーンの世界」が消えていってしまいます。
ですが、このマリアナ海溝だけはいまだに人々に侵食されることなく、その道を2020年現在も保っているのです。
いつかその全てが明らかになる日まで、この神秘は続いていくのでしょう。