コンセントは判るけど、単相?三相?
コンセントはご存知だと思いますが簡単に説明をします。
使用されている電化製品から出ている2又のコネクタ、こちらは「プラグ」といいます。
そして、「プラグ」を差し込む、壁などに設置されている差込口が「コンセント」といいます。
「コンセント挿して」という言葉、実は「プラグ挿して」が正解でした。
ご存知でしたか?
今回はそのコンセント、プラグに加えて、単相、三相のことについて書いていきます。
単相?三相?
こちらの説明も同時に行っていきたいと思います。
Contents
単相と三相のコンセントって何?
コンセントは冒頭で説明した通り、プラグを差し込む部品のことを言います。
では、単相と三相について簡単に説明をしていきます。
単相のコンセント
単相とは2本の電線で電気の送受信をしている状態ですので、コンセントの場合は2つ差込口があります。
三相のコンセント
三相とは、3本の電線で電気の送受信をしていますので、コンセントの場合は3つの差込口があります。
特殊な例として、単相にも三相にも電化製品本体が漏電した場合に電気を逃がすためのアースという線をコンセントに組み込んでいる場合があります。
この場合、単相は2本の送受信用電線とアース電線の3つの差込口となり、三相は3本の送受信用電線とアース電線の4つの差込口となります。
今の説明だけでも、単相は2つの差込口かアース付きで3つの差込口、三相は3つの差込口かアース付きで4つの差込口と4種類のコンセントがあることになります。
他にも、許容電圧や許容電流の違い、抜けやすいタイプか、抜けにくくしているタイプ、用途によって、選択する必要があります。
次で簡単に選択するためのメリットとデメリットを説明していきます。
単相と三相のコンセントのメリット
単相のコンセントのメリット
まずは単相のコンセントを選択する場合のメリットを考えましょう。
一般家庭の場合、単相100Vと単相200Vの配線が元からされており、追加工事の必要がありません。
許容も15Aか20Aと選ぶ種類が少なく、判り易くなっています。
基本的に一般家庭のコンセントは15Aが主流となっています。
三相のコンセントと比べ入手しやすく安価となってます。
一般家庭で使用されているだけに入手しやすく、使い勝手などがメリットとして挙げられます。
三相コンセントのメリット
三相コンセントのメリットは以下の通りです。
三相コンセントは同じ電圧であれば、単相より√3倍の電力が使用出来ます。
電力と電圧が同じと考えると電流が少なくなるため、単相の電線より細い電線が使えます。
電力が多くなるので、単相よりも大きな力が必要となる電気製品を動作させやすくなっています。
電気料金が単相契約と比べて安くなります。
単相よりも1本線が多い三相は線が多い分、多くの電気が使えパワーが大きくなります。
小さな力でも大きなパワーが出るので、電気使用量が少なくなることが大きなメリットとなります。
単相と三相のコンセントのデメリット
では、反対にそれぞれのコンセントのデメリットを挙げていきます。
単相コンセントのデメリット
単相コンセントの場合は、大きな力を必要とする製品は使えません。
エアコンやIH、ドライヤなど、大きい電力消費のものを使うと電気代が高くなります。
三相コンセントのデメリット
三相コンセントの場合は、一般家庭の電気契約では三相交流電気は使えず、使用するには電気工事が必要となり使用出来るまでに時間がかかってしまいます。
それと同時に3本の線を通す必要があり、単相で2本の線が既に通っていますが、ここに1本追加するのではなく、2本組の電線を3本組の電線に交換する為、材料費もそれなりにかかってきます。
三相コンセントはR相、S相、T相があり、R-S間、R-T間、S-T間で、それぞれ単相として使用できますが、この場合は1組の間からばかり単相電気を取ってしまうとバランスが崩れ、故障するリスクが高くなるため、使用には専門的な知識が必要となります。
どちらにも言えることとして、デメリットではないかもしれませんが、工事は資格がないと行えないため、基本的にご自身では工事出来ないことになっています。
単相100Vと単相200Vのメリット・デメリットも解説
最近の家屋には「単相3線式」とあまり聞きなれない方式の配線がされています。
これは単相200Vの電線の中心にもう1本電線を取り入れた方式で、単相200Vの電線をL1、L2とすると、中心の1本はNとなり、L1-L2間は200V供給でL1-N間、L2-N間は100Vとして使用出来ます。
話がそれてしまいましたが、同じ単相でも最近の家庭内配線は「単相3線式」となっているので、100Vと200Vが使えるようになっています。
電圧が変わっても流れる電流が変わるだけで、電力は変わりませんので電気代に影響もありません。
使いたい電化製品の電圧仕様を合わせるだけです。
大きなパワーが必要なものは200Vが主流となっており、小さいものは100Vが主体となっています。
どちらも使えるので、あまりどちらかに偏ったメリット・デメリットはありませんが、強いて言えば、感電してしまった場合のリスクは200Vの方が高くなります。
まとめ
最近の家屋は100Vと200Vがあるため、コンセントの種類を確認して、それに合う電化製品の購入をお勧めします。
先に電化製品を決めて家屋を作成していく予定なら、必要なコンセントを配線してもらうと良いでしょう。
途中にも説明しましたが、電気配線には資格が必要となっており資格が無い方が配線をすると、違法となります。
何より、知識がない状態で配線を行うと重大事故にも繋がりますので注意して下さい。
「単相3線式」の話をしましたが、単相100Vを使用する際はバランスをとる必要があるので、L1-N間、L2-N間でバランスよく電力消費するよう心がけてください。
バランスが大きく崩れると大元のブレーカーが落ちて電気が供給されなくなってしまいます。
コンセントの選定で困ったときは、使いたい電化製品と家のコンセントの種類を確認してホームセンターや、家電量販店で相談すれば、教えてもらえると思います。