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10連休(長期休場)の株式市場はどうなる?リスク分散についても解説!

国内の株式市場は、今まで8日連続休みが最長でした。

年内の取引最終日に当たる12月28日だった1986年から1987年の年末年始にまで、さかのぼる出来事です。それは大納会の日が現在と同じ12月30日となってからは6日間が最長です。

昨年から今年にかけての年末年始も同様に6連休でしたが、海外市場で株安や円高が進行して1月4日の大発会では株価が急落しました。

その背景には12月のアメリカのFRBのパウエル議長の今後の金利利上げに対して強気の発言をしたことがあるようです。

すでに米中の貿易摩擦で景気見通しに警戒気分が現れ、アメリカの景気先行指数と言われる新規住宅着工件数の減数、住宅ローン借り入れ件数の低下などの経済指標が出ていた矢先だったので、市場関係者に不安を抱かせたことにより、ダウ平均が下落局面にあったことが、一層の拍車をかけたこともあるようです。

情報が瞬時に伝わり超高速取引が進む現在は80年代とは様変わりし長期休場のリスクは増しています。

今年の5月の連休では4月30日から5月1日にかけてFRBの会合が行われ、金利の引き上げの決定が行われるかどうかの判断により、市場の反応が変わる可能性があり、5月3日のアメリカの雇用統計、ADPの発表によっても市場の変化が予想されるそうです。

その中で国内証券会社も休業となり国内株式のみならず外国株式含めて為替も売買が出来なくなります。

又、海外投資家からも、ここ数年の日本の市場は休みが多くなり、リスクを取りにくいので市場に参加するには慎重になるになるとの声があるようです。

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10連休のマーケットのリスクにどう備えれば良い?

 

思い起こせば去年の12月25日に、外国為替市場ではフラッシュクラッシュという聞きなれない現象が起きたのは記憶に新しいです。

12月25日の欧米ではクリスマス休暇で市場参加者が少なかった、日本では早朝の4時頃に、為替市場で円ドルが108円台から104円台に突入するという異常事態が起きたのです。

そして、株式市場は、この事態の影響を受けたのか、25日の日本の株式市場は、2016年以来の、19000円台に日経平均が下落したのでした。

とんだクリスマスプレゼントだとアナリストが論評していたのが印象的でした。

この背景には為替や株式市場における機械的な高速取引に原因があると言われているようです。

一般の投資家では追い付かない秒単位の高額の取引が行われるようになり、主要国の首脳や閣僚等の発言のキーワードに瞬間、機械的に反応して投げ売りが行われて市場が動揺するという図式のようです。

それでは、一般投資家は、今年のマーケットのリスクにどう備えれば良いのでしょうか?。

年始に行われた経済番組では今年の株価は3月位に去年10月の高値の日経平均24000円は無理としても23000円位は回復可能と予測したアナリストが多かったです。

来週、2月2週は、日本企業の決算の発表時期ですが、FRBのパウエル議長の金融引き締め後退発言で、今年は利上げどころか、金利引き下げ期待まで出てきているようで、ダウ平均も持ち直し、市場に安堵感が出てリスクオフから、ややリスクオンの気配が見えて来たのは、良かったです。

しかし、問題は4,5月です。

5月は2018年の通期の決算発表時期であり、又、早いところでは株主総会を控えています。

大和証券のデータでは、2018年度は上場企業の業績予想は2017年度比、期初の予想はマイナス6.7%で、2018年4~6月段階でマイナス4.8%、7~9月段階でマイナス1.9%と改善傾向があったのが、1月の直近ではマイナス3.2%と後退しています。

期初の為替予想も多くの企業が円ドル、110円でしたが、現在、108円と円高なのが、今後にどう影響するのかも気になります。

機関投資家、一般投資家にとっては2018年通期業績の着地点も気になりますが、更には4,5月は2019年の業績見通しの発表を待って企業ごとの業績評価をする時期です。

その際、輸出企業にとっては、為替予測が大きく業績予想に影響しますので、一時的にでも決算発表時期に、大幅な円高になると企業家マインドにも影響があるので、為替市場の安定化が重要であることも言うまでもないです。

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まとめ

5月の連休対策として、東京証券取引所は、本来有価証券取引法に従い、決算期から45日以内の情報開示の規則を弾力的に適用して発表時期の分散を容認するそうです。

いわば、リスクの分散化ということでしょうか。

アナリストは連休前のポジション調整、すなわち手持ち株の売却を推奨しているようです。

大型連休はレジャー産業にとっては追い風となり消費の促進によりGDPにも良い影響を与えそうですが、一方では株式を保有する一般投資家にとっては、要注意の時期になりそうです。

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